リミット第3話

ダークサイド。
啓吾がどこまでも追い詰められる回でした。
凄いね、救いがどこにも無いよ…。
自分の信じていたもの、立っていた場所が、がらがらと崩れて真っ暗闇に放り出されてしまったような…。
梅木さんからも、ストーカー弁護士からも、今まで遠ざけて見て見ぬ振りをしていた真理(ある意味痛いところ)を突かれて、縋っていた糸を断ち切られる啓吾。ブチっと切れる音が聞こえたような気がしました。
梅木さんは、決して救いの手を差し伸べない。追い込んで追い込んで、追い詰めていく…。凄いよね。人ってここまで人を追い詰められるものなんですね。でね、思った。梅木さんはきっととことん暗い闇に落ちて、その暗さを知っているからこそ、偽りの許しを与えないんだなって。
だって普通に生活してて、身内でもないただの同僚にここまで言われることって無いよ。皆ある一定の距離を測って接するしね。ここまで追い詰めるのは、梅木という人物が啓吾の闇に気づいているから。だから容赦しないんだ。許しを与えることで啓吾の闇を見て見ぬ振りする、そんなことは梅木さんには出来ないんだ。
啓吾の優しさは、それまでの刑事としての生き方の延長線上にあったものだろうし、否定するものでは無いんだろうけど、その優しさは諸刃の刃として啓吾を切りつけていく。
説得できたと信じたストーカー弁護士から投げつけられる言葉。ただの自己満足であり、独りよがりな考えだったと突きつけられた時の、魂が抜けたような啓吾の表情…。ガラガラと崩れていく足元…。
啓吾の魂が震える様に、呼吸するのも忘れるくらい見入ってしまいました。凄いな、未來さん。いや、あらためてそう思ったよ…。
啓吾を犯人から引き剥がす梅木さん。このシーン、1話の冒頭とまったく逆の立場になっちゃうんだね。ドラマでのこういう手法、好きです。
署に戻って東野さんから事情を聞かれる啓吾。ここの一連の啓吾が美しすぎてほわーっとなりました(笑)。シーンはとてつもなくシリアスなのに、ごめん、啓吾。だって…こんなことでも考えてないとあまりにも重過ぎて胸が潰れそうなんだものー。
で、そこでまた追い討ちをかける梅木さん…。もういいよ!啓吾が壊れちゃうよ!と思った私も甘ちゃんなんだろうなぁ、きっと。
家に戻っても思いに沈む啓吾ですが、あの絵が片付けられたことに、また何かがブチっと切れてしまいます。そして…今まで封印していた、怖いけど大切なことを茉莉亜に問います。
「彼よりも、俺のことを愛してる?」その言葉を繰り出しながら、涙を湛えていく啓吾の瞳…。もう、堪らんですよ。こっちまで涙目になっちゃうじゃん…。
でも、最後まで聞くのはやっぱり怖いんだね。前回も茉莉亜の返事を聞かないままだったけど、今回もなんだね。ここで逃げられちゃったら、茉莉亜も辛いんだよ。最後までちゃんと聞いて欲しいんだよ…。それがどんな返事だったとしても、受け止めて欲しいんだよ…。
と、思ったんだけど、茉莉亜の真意は分かりません(苦笑)。
立ち去る啓吾の、涙を見せまいとするあの仕草に打ち抜かれました。未來さんいい芝居するなぁ、ほんと。ぐいっと持って行かれちゃったよ。
来週はとうとう梅木さんの18年間の思いが果たされるのでしょうか?そして啓吾は?
あー、楽しみだけど怖い…。でも早く1週間が過ぎて欲しい。待ちきれません!