THE BEE ロンドンバージョン(7/14マチネ@シアタートラム)

三軒茶屋にある劇場に着くまで、日本バージョンだと思い込んでいました。
チケットにもちゃんとロンドンバージョンって書いてあったのに、全然気付かなかったよ…。というか、そもそも購入する時点で気付かないのがおかしい。何やってんのさ…。
サザエさんも驚くほどのうっかりさんだよ。いや、ハチベエか?
というわけで、初めての字幕付き英語台詞のお芝居を観てしまいましたよ。
原作は筒井康隆さん。とくれば、なんとも不条理でナンセンスな毒の溢れるお芝居なのは言うまでもないことで。
粗筋を簡単に言ってしまえば、刑務所を脱走した犯人に自宅に立てこもられた主人公が、その犯人の妻と子どものいる家に立てこもり返す、というもの。
どんどん狂気じみていく主人公には、英国の女優さん。日本バージョンでは野田さんが演じた役柄のようです。
そして犯人の妻に野田さん。日本バージョンでは秋山菜津子さん。あーーーー、やっぱり日本バージョンも観たかったよ…。
舞台上の役者さんと字幕を行ったりきたりするのに忙しくて、この舞台の指し示す深いところを掴めなかったような気がしますが、まあそれは仕方ないことですね。
舞台装置の使い方の斬新さと美しさは、野田さんならではです。この人の頭の中っていったいどうなってるんだろう?すごいや…。
子どもの帽子を使った役柄の入れ替わりも、切断する指とエンピツの関係も、巻いた紙で作る封筒も、発想が突き抜けてて凄い。というか、怖い。
彼もいつの日か、この怜悧な才能溢れる演出家と出会って欲しいな。彼って誰よ?(笑)