福岡公演千秋楽(6/12ソワレ@福岡市民会館)

広い会場を埋め尽くしたお客さんを見た時から既に胸がいっぱいに…。こんなに沢山の人がこの舞台の千秋楽を見届けてくれるんだなぁ…なんて、この舞台の関係者でもなんでもないのに勝手に感動する私。確実にネジが飛んでます。
いや、狂ってるのか?狂ってるんだな(苦笑)。
では、いつもどおり行ってみます。


  • 本編
    • 怒りのフラメンコ。圧倒されるの一言でした…。突きつけられる激情が怖い。その身体から様々な感情がとめどなく溢れてました。スゴイよ…。
    • 妻との会話のシーンで、ずっと息が乱れたままのレオナルド。どんだけフラメンコに激情をぶつけてたんだって話ですよ(笑)。いや、笑いゴトじゃなく、ちょっと辛そうで心配してしまいましたが。まあ、次のシーンがあるから、と力を抜くことはしない人だものね(苦笑)。あ、台詞は乱れることなくちゃんと言ってましたよ。そこんとこ重要です(笑)。
    • 千秋楽のレオナルドは、花嫁を欲して止まない男でした。何をしていても、ベクトルが全て花嫁に向かっている。その気持ちを抑えようとしていない。
    • 婚礼の朝。花嫁に言い募るその言葉は、怒りと憎しみを含んで、でもまだ花嫁を諦め切れなくて…。コントロールしきれない感情を、溢れ出すだけ溢れさせ、悲しみさえも隠そうともせず。粗野で強引、そして真っ直ぐで純情な男。そんなレオナルド。
    • 教会に行く前。いくら花嫁のことばかり考えているからって、妻のこと、蔑ろにしすぎです。「何でオレが荷車で〜」の台詞、思い切り嘲笑するように言い放ちましたよ…。それじゃあ、妻の気持ちも治まらないよねぇ…。
    • ここの妻の独白が素晴らしかったです。れいなちゃん、グッジョブ!!
    • どんなに冷たい仕打ちを受けても、あの大きな手で優しく抱きしめられたら、どうしようもなくすがりたくなっちゃうよね…。というか、なんでそんなに優しく抱きしめるの?気持ちは妻には向かっていないくせに。酷いよね…。
    • 宴会中も、花嫁への気持ちを隠せないでいるレオナルド。立っているだけで、座っているだけで溢れ出てくる想い。
    • 逃亡シーン。ここでやっと花嫁を抱きしめることが出来たレオナルド。先ほどの妻に対するものとは明らかに違う感情で抱きしめてるのが分かる。愛しさが溢れてるの。
    • 森のシーン。あーーー、なんて言ったらいいんだろうなぁ…。とにかく、命を懸ける恋とは、こういうものなんだな…と力技で納得させられた感じでした。
    • 泣いて、叫んで、気持ちをぶつけ合って、そして求め合って…。感情が激していくうちにどんどん涙が溢れてくるレオナルド…。袖でぐいっと涙を拭い、花嫁に向かって震える声で投げかける愛の言葉。ぐっときた。心臓掴まれた。もってかれた。たまんない。もう私の持っている貧弱な語彙では表現しきれませんよ…。
    • ラストシーン。ソニンちゃんが、花嫁なのか、それとも本人なのか、その境界線が分からないくらいに感極まっていたように感じます。これは、江波さんもそうだったなぁ。凄かった、とにかく…。
  • カテコ
    • まず、出演者が一列に並んでお辞儀。未來さんが登場した時から、既に号泣状態の私。よく走馬灯のように…と言いますが、まさにソレでした(苦笑)。東京、松本、大阪、広島、そして福岡。富山と名古屋は観ることが出来なかったけど、其々の地で生身を削り演じてきた未來さん、共演者の皆さんの表情を見てるだけで泣けてきてしまって…。
    • カテコ2回目。ソニンちゃんの顔が涙でぐしゅぐしゅです…。そんなソニンちゃんを励ますように腰に手をやり、抱き寄せて歩く未來さんがとても男らしかったなぁ。うん、とってもカッコよかった。
    • フラメンコはもうねぇ…なんと言っていいのやら。ダンサーとしての本領、しかと受け止めさせていただきましたよ。
    • 私が打ち鳴らすパルマも観劇を重ねるごとに上達していったような気がします(笑)。この時も、号泣しながらしっかりと打たせていただきました。パンパンパンパンパンパン。
    • 最後に捌けつつ、こちらを向いてお辞儀。そして、目の上に手をかざし敬礼のような仕草。それともあれは、観客の中に誰かを探してたのかな?
    • 3回目。もちろんスタオベ(あの広い会場の全員が立ってます!)で拍手を繰り出す客席。鳴り止まない拍手を収め、未來さんが話し出します。「東京公演が終わり、地方公演を回ってきて、観客の皆さんにも恵まれここまでやってこれました。今まで挨拶を出演者に振ってきたけど、千秋楽は、自分のケツは自分で拭けと白井さんに言われたので…(もの凄い要約してます。詳細はmmoohさんちに素晴らしいレポがあがってますので、そちらでご覧下さい)*1」と話し出す未來さん。うん、確かにその通りです。白井さん、ありがとう!
    • そう言いながらどんどん後ろに引っ込んでいきそうになる未來さん。相変わらずですなぁ(笑)。「スタッフ・キャストのお陰もあり、千秋楽まで走ってくることができました。ありがとうございました!」とかなんとか…。もうね、自分がぼろぼろの状態だったので、よく憶えてません。ごめんなさい。ニイロさんが前に出ろ!という仕草をしてたかな?あ、そうそう。「聞こえませーーん」と客席から声が上がり、舞台上も客席も爆笑でした。未來さんも笑っちゃってたけど、それ以降は極力声を張って喋ろうとしてたかな。でも、やっぱり徐々に小さくなっていってしまうのよね(笑)。
    • ソニンちゃんが泣き止まず、その手をしっかりと握って捌ける未來さん。あーー、やっぱりカッコイイわ、この人…。
    • 4回目。ソニンちゃんはずーっと泣きっぱなし。その顔を見て少しおどけた様に、励ますように笑う未來さんです。カッコイイよぅ(分かったから!)。そして、白井さーん!と呼ぶ未來さん。とても嬉しそうな表情です。客席の温度もぐぐっとあがります。
    • 白井さんが客席から登場する間中、ずーっと足踏み?タップ?を踏んでいた未來さんが、まるで宝物を目の前にして待ちきれない子供のようで、可愛らしかったです。もう、カッコイイんだか、可愛らしいんだか。あー、どっちもか(笑)。
    • 白井さんと堅い握手を交わし、抱擁…したかな?とにかく2人とも、達成感溢れるとても良い表情をしてたような。ソニンちゃんは多分ぐしゃぐしゃに泣いたまま、白井さんと握手してたような…。もうほとんど記憶がございません。自分もぐしゃぐしゃになっちゃってたからねぇ…。
    • 最後の最後に、ひとり残り、膝を折って座り、手を突いて頭を下げる未來さん。うわーー、ありがとーーっ。


以上、すべてが終わってしまいました。
日々変化していく舞台を必死に追い続けた1ヶ月と少しでした。
走り続ける舞台と並走して走ることが出来たような、そんな感慨を抱きつつ…今日のところはこれで。

最後に一言だけ。
今日のレオナルドは、再演への序章のようなレオナルドだったと、そう思います。
何年後かは分からないけど、もし再演があったとしたら、今日のレオナルドを幹にして創り上げていくんだろうな、と。
そんな未来を感じさせるレオナルドでした。
うん、妄想するのははタダだからね、妄想させてね(笑)。

*1:mmoohさん、振ってごめんなさい!